楽しくやっています、今までとは違う街で。
ひょんなことから、二人でお出かけすることになった。美味しいご飯を食べて、お参りをしたりおみくじを引いたり、乗り物に乗ったり。
帰り際に、半日を振り返った。わたしじゃなくて、その人が。大人の男の人が、シンプルな絵日記みたいにその日の出来事を並べてくれた。楽しかった?って聞かなくても、たぶん楽しそうで、よかった。まるで、さいしょのデート。
朝に家をでると、ずっと住んでいた街とは違う空気。温度も日差しも違う。
志村正彦が、角を曲がったあとで消えないでと願ったのは、なんでだろうな。結局ずっと考える。特にこの街は、道端に咲く花もアスファルトで寝てる犬も眩しいから。
「ちょっと薄着だったね」と言ったお父さんに、「だいじょぶだいしょぶ」って、男の子が言った。きっと、お母さんの口癖だ。
心が震えるのは余裕があるからなのか、心が空いているからなのかな?
楽しくやってるといいな。