青のなかをもぐる

オノマトペだけで通じあえたらいいのにね

それでも恋は終わらない

日々の泡沫は、甘い香りを残して消えていく。それでもなお、わたしがそれを恋だと思うのなら、恋は終わらない。



いつまでたっても、その人の声や話す言葉が好きで、でもなんとなく終わりは見えていた。キリのよい春なので、諦めるならここだと思っていた。

実際は、何も諦められなかった。その人の一喜一憂している姿も、とても好きだった。わたしはただ笑っていた。良かったねとばかみたいに何度も言うことしかできなかった。口に出すほど、本当に良かったと言い聞かせたり疑ってみたりした。



これはわたしの思い込みだと思うけれど、わたしはべつに恋人どうし、がやりたかったのではないのだ。ずっと、その声を聞ければ、それだけでうれしいのだ。いや、これは負け惜しみなのかな。




ガラスに映る、わたしとその人は、とてもバランスがよく見えた。不思議と今日はそう見えた。朝日に包まれて、ぼんやりと、幸せそうだった。それを急に思い出して、今、涙が出たりする。そうだった。別に、これは泣いてもいいことなのだ。


何も終わらない。でも、前みたいに、無垢な気持ちで好きではいられないのです。それがかなしい。それでもきっと、ずっと好きなのだ。本当に好きじゃなくなるまで。