青のなかをもぐる

オノマトペだけで通じあえたらいいのにね

急にふりつもる(王舟・札幌)

もしかしたらものすごく夢見がちなポエミーガールみたいな日記になってしまうかもしれないし、簡素なメモで終わってしまうかもしれない。

昨日は王舟さんの2ndアルバム「PICTURE」のリリースツアーを見に行った。王舟さんと、シャムキャッツという素晴らしいバンドのボーカルの夏目さんの弾き語り形式のライブ。

当日は、どうせ(心の声)Sapporo Cityのおしゃれボーイ&ガールが集まるのだろう…こわいな…と、2月にせっかく貯めた勇気を一歩一歩に注ぎながらキノカフェまで重い足を運んだ。何十回行っても、一人でライブや演劇を見に行くことに慣れない。



すごく心地よくて、気持ちが良くて、心がもう躍ってしまって、不思議と早く帰りたくなってしまって、ドリンクチケットを交換するのを忘れて家路についてしまった。企画のトトノワールズさん、ごめんなさい。(明日返却しにまいります。ほんとうにごめんなさい)
でも、それくらい、没頭してしまった。音楽のなかや、心のなかに。



夏目さん、札幌にきてから髪を金色に染めたそうです。天使みたいにさらさらつやつやヘヤーだった。色もとても似合っていた。ボーダーのTシャツなどに、ぼんやりみとれてしまった。初め誰かわからなかったけれど、よく見たら夏目さんだった。聡明でかわいらしい夏目さんだった。
今日はなにも決めていない(いい意味で)、ということで、広末とかを歌ってた。「俺のすべて」って曲がすごくすきだった。暗い部屋でストーブの火だけ明るくて、ぼんやりそれを見つめてるときの感じ。不思議と落ち着くあの感じに似ていた。帽子のうたも良かった。大好きなSUNNYやLAY DOWNや…と書き始めるときりがない。全部の曲がすきで、今朝目覚めて思い出したときにびっくりしたくらい。バンドの曲が多めになっちゃったな。って言ってた。とてもよかった。



王舟さんは、初めからギターの音がすごくよくて「うわぁやられた~」と思ったんだった。「Wang」は夏休みの朝みたいで、「PICTURE」は冬の夜みたい。tatebue、どんどん高まっていくところが本当に好きだ。光がまぶしくて、涙が出そうになる。Oasis電気グルーヴのカバーが聞けて嬉しかった。王舟さんが歌い始めると、急に雪が降ってきた。「ふりしきる」や「ふりつもる」のような言葉を言いたかったのか、「雪が降っている」をなかなか言えてなくて、このひとのことをわたしは全然知らないけどやっぱり好きだな、と思った。ギターの音数が多いからという理由もちろんあるとおもうけど、1曲1曲がすごく濃密な感じがした。Hara Kazutoshiさん(この名前を3、4回言っていたので調べました)の「楽しい暮らし」という曲は耳が言葉を追いかけていた。王舟さんは基本的に何を歌っているかよくわからないけれど、この曲ははっきり言葉が伝わってきて面白かった。楽しい曲だ。インストRiversとPort townの演奏も素晴らしかったな。王舟さんの声とギターの音って、すごく「王舟さんだなぁ」とおもう。(あと顔も)
アンコールは500 milesだった。新千歳空港のまわりの、なにもないところに、雪が積もっていて良いと思った、みたいなことを言ってた。広いと孤独なのか解放的なのかよくわからなくなる。「PICTURE」というアルバムも、一人でつくっているはずなのに確実に他のひとの影みたいなのが見えて、でもひとりでつくったんだろうなぁとも思って、なんだかよくわからない。でもとても心地よい。

とにかくわたしは勝手にほろ酔い気分で家へと向かったのだ。今日はなんていい夜だろう、と思いながら。ほんとうに、たのしかったんです。




また次がありますように。あぁ、そうだ、今度は「ディスコブラジル」聞いてみたいなぁ。バンドのやつ。
明日もたぶんtatebueのイントロで目が覚めて、「いい朝だなぁ」と二度寝をしたりするかも。でも、ひとまずこの”ウィンドミル丸型トランプ”を返却しに行きます。ごめんなさい。

PICTURE
Wang