青のなかをもぐる

オノマトペだけで通じあえたらいいのにね

振り返らずに歩いて行った

学校でこっそり書く。

わたしは髪を伸ばしている。生まれて初めて伸ばしている。いままでは肩や耳にかかるのが本当にそれだけで嫌で、酔ったときなどに切ったりしていたのだがいまは頑張っている。


先日なぜか目に留まったので映画「娚の一生」を見ようと思った。わたしは恋愛映画が好きで、なのに見た後現実に戻れなくて後に引きずるから苦手で、でも見てしまう性質なのだ。ネットでの評価は最悪だったけど見た。西先生の絵は「都会のトム&ソーヤ」の挿絵だったから超好きだったけど、コミックは読んだことがなかったので、原作も未読だった。


つくづくわたしは関西弁に弱く、映画はほとんど出てくる人の声だけで好き嫌いを決めてしまったりする。(トリプルファイヤーじゃないけど「100本の映画を見るより1回インドに行った方がいい」的なことをおもう。わたしについてはことさらだ。そして、先日発売になったトリプルファイヤー「エピタフ」、最高です。家族や友人と聞くもんじゃないのかもしれない、というのは感じたけれど。いや、にしてもずっと気づいたら聞いていたいアルバム。秋は新譜たくさんで本当に楽しみだ。バイトを増やしてしまいました。脱線した)

わたしはわりと公私混同するタイプの人間なので、豊川悦司のあの色っぽさは演技など以上にあの人だからこそってことなのかなみたいに邪推してしまうほど、関西弁とちょっとした強引な部分から匂い立つ艶々しさにやられてしまった。

すぐに原作も結局読んでしまったんだけれど、あれは別物ですね。でも両方いいな。原作と実写とかって、別物と捉えたほうがいいな、と思えるもののほうが好きなんだなって気がついてきた。でもなんでもそうかも。音楽と映像(MV)とかも。でもかけ離れすぎているとそれはだめで、その割合はやはり「センス」「才能」が試される部分なのでしょう。


コミックでは主人公のつぐみさんは結構流されやすく、早い段階でカイエダさんのことを受け入れてしまってる感があって、そこがまたおもしろいところというか、だからこそ緩急にやられるし、「恋なので仕方ありませんでした」とか「目の前にいるのがぜんぜん違う人だと思っておいで」みたいな台詞とかが効いてくるんだなぁとおもった。映画は豊川悦司/榮倉奈々というひとのキャラクターがうまく活かされてまとまっているような気がした。


てゆうかもうさ。映画にぜんぜん関係ないんですけど。わたしの好きなひと。こんなに好きだとおもってなかったひと。このひとは関西弁で、わけがわからなくて、痩せてて、背の高さもよくわからなくて、ときどきふらりと現れて、しゅんと消えていくひと。わたしはこの人にしばらく会えていない。こんなにつらいとは。急につらくなってきてしまった。映画をみていて、わたしはこの映画が好きだとおもっていたけれど、そうじゃなくて、豊川悦司の話し方があのひとにそっくりだったから、なのだ。わたしはちゃんと映画を見ていたんじゃなくて、映画の奥の自分の心の中のあの人のことばかり考えていた。顔は正直もう思い出せません。2ヶ月会わないくらいで思い出せなくなっちゃうものなのか。でも正直わたしは実体のある想像が苦手?というか。なにごとも言葉や感覚でイメージするから、あたまのなかを目を凝らしてはっきりのぞいてみようとしても、靄がかかったままになってしまう。家族の顔なんかも、うまく頭の中で思い描けません。これってみんなそうなのかな?わたしだけなのかしら〜?
会いたい。たぶん見れたら恥ずかしくて逃げちゃうけど。わたしはあのひとのいえの隣に住んでずっと見てたい。一挙手一投足見てたい。なんならあのひとになりたい。でもあのひとになるとわたしはあのひとをみることができない、みたいな歌詞あったよね清竜人の曲に。痩せた脚に強くしがみつきたい。皺のある頬をつねったりひっぱったりしたい。あぁもうわけわかんないっす。うわぁあ。助けて。でもあんまりかかわりたくない。気づいたらあの人の子供を勝手に育ててたい。その子は環境にかかわらず関西弁を話せばよいのに。この暴走はいつまでたってもとまらないので、わたしはこうしてWeb上にのせて落ち着こうとすることにしたんです。



たまこラブストーリー」もみたんだけど最高だった。わたしの好きな映画1位はぶっちぎりで崖の上のポニョなのですが、それに似たものを感じました。結局アイラブユー・ユーラブミーが好きで、本当はなくていいけどじれったいからすれ違いも好きで、そういうのがたくさんつまってた。バトンをキャッチさせることができたたまこが、一番最後紙コップをキャッチしたところが泣けました。ポニョみたいにガチ泣きではないけど、きゅーんとした。わたしにはむりだ。


そんなかんじで。やっと「ほんとにやばくね?」って時期になったから予習を始めだしたところです。がんばってください。会いたい。君を閉じ込めた屋根裏部屋を望遠鏡でのぞくみたいな短歌あったじゃないですか。そういう愛です。